チタン活躍の場THE APPLICATIONS
OF TITANIUM
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航空機分野
- [写真提供] ANA
- [写真提供] (株)IHI
航空機分野はチタンの持つ、軽さ・強さ・優れた耐食性という特性を生かすのに最適な分野といえるでしょう。経済性への追求から一層の燃費向上が求められる航空機において、強度を保ちながら軽量化を実現できるチタンは、進化する航空機に不可欠な素材です。
特徴 | 軽量・高強度・高耐食性 |
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用途例 | ジェットエンジン部品(ファン、圧縮機など)、機体構造材、燃料タンク、ランディングギア、ボルト、バネほか |
チタンが選ばれる理由
世界のチタン需要の約半分は、航空機分野です。チタンの軽くて強いという特質から、1960年代から主にジェットエンジンの素材として大量に使用されるようになり、機体においてもランディングギア、リーディングエッジ、ボルトなどにチタンが使用されています。
また、軽い炭素繊維強化プラスチックであるCFRPが機体に多く使用されることに伴い、熱膨張係数がCFRPと近く、腐食の問題が起きないチタンは、CFRPとの相性がよいため利用が広がっています。
一般産業分野
各種化学プラント
薬品や海水に対し腐食しにくいチタンは、LNGプラント・海水淡水化プラント・化学プラントなどで広く活用されています。
特徴 | 軽量・高強度・高耐食性 |
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用途例 | 電力・海水淡水化プラント:タービングブレード、海水淡水化装置、復水器、化学プラント・電解設備:電極、貯蔵槽、配管・バルブほか |
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タンクローリー
次亜塩素酸ソーダ、クロム酸ソーダなどを運搬するタンクローリーでは、タンク材質として軽くて耐食性、強度に優れたチタンが利用されています。
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熱交換器
高温・高圧などの過酷な条件下で使用される熱交換器に、安全かつ経済的な素材としてチタンが使われています。
[写真提供] 日阪製作所(株)
建築分野
建築・モニュメント
チタンの軽さと長期の耐久性、素材の持つ風合いが認められて、伝統的な日本建築の屋根材、美術館や博物館、ドーム型球場の屋根材や外装材などに使われ、今や最良の新建材としての定評を得ています。
- フジテレビ本社ビル 球体展望室
- 東京国際展示場ビックサイトの側壁
[写真提供] ©三島 叡 - ホテル・マルケス・デ・リスカル(スペイン)
[写真提供] 日本製鉄(株)
特徴 | 軽量・高強度・高耐食性・着色性 |
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用途例 | 屋根材、壁材・建材、内外壁、床材、発色建材、モニュメント、表札、手摺ほか |
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浅草寺本堂
耐食性と軽量化により耐震性が向上するうえ、チタン加工技術の向上により瓦材の外観を維持できるようになったことから建造物の屋根材へのチタン利用が増加しています。
[写真提供]©CANAME -
九州国立博物館
屋根材として、ブルーに輝くカラーチタン(発色チタン)が用いられています。
自動車・二輪車分野
自動車・二輪車
- [写真提供] 本田技研工業(株)
- [写真提供] 日本製鉄(株)
チタンは自動車・二輪車分野でも活躍しています。特に、オートバイのパーツ材料の中で、チタンが最も多く使われているのがマフラー。厳しい環境で使用するマフラーの素材として、熱に強く、丈夫で、錆びないチタンは高く評価されています。
特徴 | 軽量・高強度・高耐食性・耐熱性 |
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用途例 | マフラー、コンロッド、エンジンバルブ、スプリングほか |
日用品分野
スポーツ用品・レジャー
ゴルフクラブをはじめ、テニスラケット、腕時計、眼鏡、ナイフ、宝飾品、オブジェなど、身近な暮らしの中で、チタンの活用領域はますます広がっています。
特徴 | 軽量・高強度・ファッション性・高耐食生・生体適合性 |
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用途例 | ゴルフ用品、テニスラケット、スキー、自転車、登山用具ほか |
チタン製ドライバーヘッド
ドライバーのヘッドにチタン合金を使用。軽くて大きなヘッドにより、飛距離と方向性が向上し、人気を集めています。
- [写真提供] ©MIZUNO
日用品
腕時計・眼鏡
眼鏡のフレーム材として、軽くて錆びず、人体への適合性(アレルギーを起こさない)と、適度のばね性などの特性を持つチタンが多く使われています。腕時計にも同様の理由からチタンが使われており、更に素材の持つ高級感も魅力の一つになっています。
宝飾品
チタンは軽くて金属アレルギーを起こさないこと、また、特有の質感とファッション性から、ピアス、イヤリング、ネックレス、タイピン、カフスなどの宝飾品に広く使われています。
包丁・ナイフ
チタンは無害で衛生的であることから、食品用刃物に最適。切れ味がステンレスの6倍も保てるほか、軽くて使いやすいなどの優れた特徴があります。
- [写真提供] ©CASIO 腕時計・眼鏡
健康分野
生体適合性に優れ、金属アレルギーが起こりにくいとされるチタンは、インプラント(人工歯根や人工骨)の素材としても広く活用され、その応用領域を広げています。
特徴 | 無毒性・生体適合性・高耐食性・高強度 |
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用途例 | 人工骨、心臓弁、心臓ペースメーカー、手術用器具、歯根、形状記憶合金の素材 |
チタン製歯科用工具
歯科医療の分野では、従来の鋼製品より軽いチタン合金を使用した工具が多く使われています。ステンレス製より耐食性に優れ、強度も高いのが特長です。
人工歯根
生体適合性に優れ、人体に害を与えないチタンが人工歯根の素材としても利用されています。
海洋土木分野
- [写真提供] 羽田再拡張D滑走路JV
- 鋼管杭のチタン被覆 [写真提供] ©H.OSAWA
特徴 | 高耐食性・軽量 |
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用途例 | 羽田D滑走路、鋼管杭防食カバー、海上橋脚、金具 |
羽田D滑走路の桟橋
東京湾横断道路(橋脚にチタン製カバーを使用)
海洋温度差発電(OTECプラント)
新たな発電方式として注目されている海洋温度差発電は、海水の温度差を利用し、内部にアンモニア・水の混合物を循環させて発電を行うというもの。この発電方式の実現には、配管や各種機器の材料として、海水に強いチタンが最適です。