INTERVEIWS 04

やりたいことを諦めない、
その気持ちが前へ進むエネルギーです。

やりたいことを諦めない、
その気持ちが
前へ進むエネルギーです。

鈴木 真理子Suzuki Mariko

2020年入社/新規事業推進室(所属・役職等は取材時点)電子情報システム学科卒

転職理由は
「材料開発」への熱い思い

大学院では電気回路を専門に勉強してきましたが、その中で材料の研究がおもしろく、ゆくゆくは材料開発の仕事に就きたいと思っていました。
最初に就職したのは半導体製造装置メーカーで、配線と材料の組み合わせなどの開発に関わりましたが、あくまで対象は製造装置。自分がやりたかった材料開発ができる仕事へ転職しようと活動する中で東邦チタニウムに出会いました。ちょうど『LLTO™』(リチウムイオン伝導性固体電解質セラミックス)の開発要員を募集していました。私自身はチタンを扱った経験はありませんが、セラミックス系ということなら学生の頃に研究した経験と知識を活かして仕事ができるのではないかと思いました。
会社側は、化学系の技術者が多い中で私が電気電子系出身であること、LLTOという社内でも稀少な開発に意欲的なところなど、将来を見越しての採用だったと思います。
こう話すと私の転職は回り道のようですが、自分のやりたいことを優先させてきました。その気持ちが自分を前へ進めるエネルギー。専門外だからといって物怖じせず、飛び込んでいけた理由だと思います。

転職理由は「材料開発」への熱い思い

全固体電池の材料開発という仕事

新規事業推進室とは、当社の新しい事業の柱になるような製品を本格的に開発する部署で、私が手掛けるLLTOの他にもさまざまなプロジェクトが進行しています。
LLTOは、電気自動車などのバッテリーとして用いられる全固体電池への応用が期待されている材料です。全固体電池はバッテリーの電解質を固体にしたもので、リチウムイオン電池(液体の電解質)よりも大容量で、安定して高出力を得られる特性をもっています。
私の開発課題は大きく2つあります。ひとつはLLTOの性能を上げること。リチウムイオン伝導度が高くなればなるほど電気が発生する状態になります。
もうひとつの大きな課題が、LLTO自体を低い温度で焼結できるようにすること。酸化物のため、高い温度をかけないと焼結できないという問題がありまして、電池として実用化するには、他の素材と一体的に成形できる程度の焼結温度まで、低温化することが求められます。

全固体電池の材料開発という仕事

50年後の社会のためにできること

この仕事のやりがいは何かというと、誰もやっていない材料を扱い、それを自分でいろいろ試行錯誤しながら実用化に向けて開発に取り組むところです。全固体電池は、EV市場の拡大や脱炭素化といった時流に乗っている技術です。5年~10年ではなく、30年~50年先に目を向けて仕事をする。そこが研究職としてのやりがいです。
一方、性能を上げたり、問題を突破するにはブレークスルーが必要。それが自分の手でできれば研究者冥利につきます。今後、東邦チタニウムのLLTOの良さを世の中に広めていって、他の研究機関でも取り扱う材料になったら、こんなに楽しいことはありません。

50年後の社会のためにできること

ONE DAY SCHEDULE

8:10
始業、朝礼後に前日までに取っていたデータをまとめる。
10:00
1回目の実験開始。サンプル作りやイオン伝導度測定を研究スタッフに任せる。
11:00
できあがったサンプルを研磨加工。チェックする。
13:00
午前中の実験データをまとめる。
今まで取得したデータと比べ、違う部分の原因を検討。
15:00
特許取得に向け、知財担当者と打合せ。他社動向を情報共有。
18:30
研究スタッフへの来月分の作業を整理し、書類にまとめた後に退社。

MESSAGE

仕事を進める上で大切にしていることは、上司や同僚・部下など周囲の関係者に対して相手の負担にならず、お互いに気持ち良い関係をつくること。研究開発は期待通りに進まないことが多い仕事であり、また多様な人材が集まるため、基本認識が違っていたり、さまざまなギャップが生まれやすい状況にあると言えます。相手に分かりやすいように伝えたり、一緒に仕事していてやりやすい人だと思われるよう、変に気落ちしたり、喜びすぎたりしないように気をつけています。相手に対しても、自分に対しても、つねにフラットで安定した状態でいられることを大切にしています。

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