社会
当社グループは、お客様に優れた品質の製品を提供するとともに、多様な人材が活躍できる労働環境の構築、さらには地域社会の活性化への支援など、多岐にわたる社会課題に取り組み、持続可能な社会の発展に貢献します。
お客様とともに
お客様満足度向上のための
取り組み
当社グループでは、お客様の信頼に応え続けていくために、品質を最優先した製品・サービスの提供に努めており、開発途中の製品も含め、製品に対する製品ライフサイクル全体を考慮した環境影響評価を実施すると共に、変更時の環境影響に関する変化の有無に対して評価を実施しています。
また、お客様のニーズを的確にとらえ、製品・工程の改善を継続的に実現していくことで、お客様満足度の向上に取り組んでいます。
東邦チタニウムグループ
品質基本方針
私たちは、優れた製品とサービスを提供し続けることが社会的使命であると認識し、持続可能な社会の実現に貢献すべく、本品質基本方針を定めて行動します。
1. コンプライアンス
法的要求事項の遵守を徹底し、高い倫理観を持って行動します。
2. 顧客期待への対応
顧客ニーズを正しく捉え、品質に関する正確な情報を提供することはもとより、信頼され、満足していただける製品・サービスを提供します。
3. 継続的改善
品質マネジメントシステムを運用し、品質・サービスの継続的改善を推進します。
4. 人材育成
品質・サービスに関して高い意識と責任感を持ち、質の追求に向けて積極的に行動する人材の育成に努めます。
5. 安全・環境への配慮と情報提供
安全性・環境保全性に配慮した製品を実現し、適切な情報を提供します。
代表取締役社長山尾 康二
品質管理への取り組み
当社各商品の品質に関しては品質管理システムに関する国際規格であるISO 9001の認証を取得し、グローバルカンパニーにふさわしく、世界で認められ、世界に通じる品質管理体制を構築して、お客様に安心してご使用頂ける製品を供給するための努力を続けております。特にスポンジチタン及びチタンインゴットについては、品質管理システムに関する国際規格の一つであるJIS Q 9100の認証を取得し、航空・宇宙関連産業を始めとした高度な品質管理要求に応える「安定品質」を約束しています。
品質マネジメントシステムの国際規格 「ISO9001」 認証取得
1996年に触媒部門のISO 9002審査登録を皮切りに、1998 年にはチタン全部門ISO 9002の審査登録を達成、2001年までにチタン・電材の主要製品のISO 9001への登録拡大を実現し、下記の登録範囲について認証されております。
これからも品質マネジメントシステムを推進向上させ、認証取得とともに、お客様とのさらなる信頼・ニーズを高めるべく、常に信頼と満足を得られる製品を提供できるよう企業活動を推進してまいります。
ISO9001:2015, JIS Q 9001:2015
本社
茅ヶ崎工場
日立工場
八幡工場
若松工場
黒部工場
【認証範囲】
四塩化チタン、スポンジチタン、高純度チタン(スポンジ、インゴット、ビレット)、チタンインゴット、高純度酸化チタン、プロピレン重合用触媒、超微粉ニッケル、塩化マグネシウム、三塩化チタン水溶液及び四塩化チタン水溶液の設計・開発及び製造並びに高純度金属の受託溶解及び高純度塩化物の受託製造
認証番号 | 4705758 |
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初回認証日 | 2009年7月12日 |
有効期限 | 2025年10月15日 |
認証機関 | ビューローベリタスジャパン株式会社 |
航空宇宙産業向けの
品質マネジメントシステム
2003年には、スポンジチタンに関し、航空・宇宙向けの品質システム規格の一つである9100規格の審査登録も受け、2010年には、チタンインゴットへの登録拡大を実現しております。より良い品質とサービスのご提供を今後も更に心がけ努力を重ねてまいります。
JIS Q9100:2016
本社
茅ヶ崎工場
八幡工場
若松工場
【認証範囲】
スポンジチタン及びチタンインゴットの製造
認証番号 | 4706580 |
---|---|
初回認証日 | 2009年7月12日 |
有効期限 | 2025年10月15日 |
認証機関 | ビューローベリタスジャパン株式会社 |
株主・投資家の皆様と
ともに
株主・投資家をはじめとしたステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指し、迅速、適正かつ公平な情報開示とともに、積極的な情報発信を心掛けています。
情報開示に関する基本的な
考え方(Disclosure Policy)
当社は、株主・投資家の皆様をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様との長期的な信頼関係を構築・維持するため、企業情報や財務情報の適時・適切な開示に努めています。
情報開示については、法定ならびに東京証券取引所の基準に沿った開示のみならず、経営方針や財務情報、事業の取り組みのほか、これらの背景や経営環境など投資判断に必要な情報を迅速、正確かつ公正公平に開示することに努めています。
株主の皆様との
コミュニケーション
当社は、株主の皆様との相互理解と信頼関係の構築のために、建設的な対話を重視した企業経営に取り組んでいます。
定時株主総会は、株主の皆様と直接対話ができるコミュニケーションの場であり、当社への理解を深めていただける機会です。
招集通知の早期発送、議決権行使の電子化のほか、招集通知を東京証券取引所及び当社ウェブサイト上に掲載し、多くの株主の皆様にご参加いただけるよう進めてまいります。
また、株主の皆様へ当社への理解を一層深めていただくことを目的として、定期的に抽選による工場見学会も開催しています。
投資家の皆様との
コミュニケーション
当社グループは、機関投資家やアナリストの皆様とのコミュニケーションの場として、年2回決算説明会を開催しています。
決算説明会では、経営トップより、対象期間の業績、財務状況及び経営戦略などについての説明を行っており、各回100名近い方々にリモートでご参加をいただいています。
また、IR担当役員及びIR担当部署は、年間を通して積極的に多くの個別取材に応じる機会を設けており、機関投資家・アナリストの方々との質疑応答や意見交換などにより、当社グループへの信頼や経営への理解を深めていただくことに努めています。対話については、公平かつ正確な情報開示を図るとともに、社内規則の「内部情報管理規則」に基づき、インサイダー情報の管理徹底に取り組んでいます。
なお、IR活動の内容については、年2回、取締役会で報告しており、事業戦略並びにIR活動の活性化に繋げています。
今後も投資家の皆様とのコミュニケーションの機会を増やし、持続的な企業価値の向上を目指します。
主なIR活動内容
マスコミ
- 決算説明会(中間・期末)
- 個別取材
アナリスト・国内機関投資家
- 決算説明会(中間・期末)
- 個別IRミーティング
- スモールミーティング
- 証券会社主催のカンファレンス
海外機関投資家
- 個別IRミーティング
- スモールミーティング
個人株主
- 株主通信の発行
- 工場見学会
- 個別電話・メール対応等
IR関係資料のウェブサイト開示
財務情報、適時開示情報、決算短信、株主通信、決算説明資料、有価証券報告書、統合報告書など
お取引先様とともに
調達基本方針
取引行動指針
透明性 | : | オープンに徹し、透明性のある取引を行います。 |
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公正 | : | お取引先様の選定は、公正な評価に基づき行います。 |
法令遵守 | : | 関連法規を遵守しかつ法令の個々の条項だけでなく、その精神をも尊重し、業務を遂行します。 |
環境保全 | : | 環境を重視し、積極的に「グリーン購入」を進めます。 |
相互信頼 | : | お取引先様との対等なパートナーシップに基づく取引を通し、信頼関係を築きます。 |
倫理 | : | 厳正な倫理観に基づくお取引先様との適切な関係を維持します。 |
反社会的勢力との関係を遮断し、健全な購買活動を行います。
優越的地位を利用した不当な利益や不利益を及ぼす取引を行いません。
調達先に対しても同様に労働・環境に関する法令遵守や腐敗防止、当社の人権方針の尊重などを求め、これらは当社提携の誓約書の遵守事項として盛り込まれています。
お取引先様への約束(取引の原則)
公平な参入機会
取引を希望される皆様に対しては、公平な参入機会をご用意するとともに、取引のお申し入れに対しては真摯に対応します。
公正な評価
お取引先様の選定は、品質・価格・納期及び実績等の公正な評価に基づき行います。
機密情報の管理
購買取引において業務上知り得た情報は、厳格に管理し機密保持に努めます。
選定理由の明示
競合引き合い等で発注先に選定されなかったお取引先様に対しては、ご要望に応じて選定されなかった事実及びその理由を明らかにします。
グリーン調達について
環境保全に向けた取り組みの一つとして、当社は、積極的にグリーン調達を推進しています。この活動を通じて、商品の製造、使用および廃棄に関する環境負荷ならびに当社へのサービス提供に関する環境負荷の低減を図るとともに、地球環境への負荷が少ない物品の積極的な購入、さらに環境対応に積極的なお取引先様との取引に努めています。
お取引先様との連携強化
「品質」、「コスト」、「納期」を満たした購入品の調達を実現するため、お取引様と相互信頼の関係に立ち、より良いパートナーシップを作り上げることを目指して、資材調達活動を実施しています。
「ホワイト物流」推進運動への参画
当社は、2022年3月に国土交通省・経済産業省・農林水産省が展開する「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、自主行動宣言を提出しました。
「ホワイト物流」推進運動は、深刻化が続くトラック運転手不足に対応し、国民生活・産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに経済の成長に寄与することを目的としており、①輸送の生産性向上と効率化②女性、高齢者(60代以上)の運転手等にも働きやすいホワイトな労働環境の実現、に取り組んでいます。
具体的な企業の取り組み内容は、物流改善に向けた企業の自主的な取り組み項目・内容を「自主行動宣言」として策定し、宣言・実行することであり、現在までに約1400社の企業が賛同しています。
なお、当社独自の取り組みとして、以下の8点を宣言いたします。
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荷主及び納入先として、荷待ち待機時間の削減に向けて積極的に取り組むと共に、取引先や物流事業者から改善提案や協力要請があった場合は協力して進めて参ります。 |
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運転以外の附帯作業の分離について積極的に進めて参ります。 |
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積み下ろし場所において、トラック運転者がストレスを感じる場所を抽出し、改善に取り組みます。 |
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モーダルシフトの更なる拡大に向け、大ロット化、梱包方法変更、リードタイムの緩和等積極的に取り組み、CO2排出量低減及びトラック運転者不足に寄与して参ります。 |
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燃料サーチャージ導入について積極的に推進致します。 |
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契約する物流事業者を選定する際には、関係法令の遵守状況を考慮します。 |
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働き方改革や輸送の安全性の向上に取り組む物流事業者を積極的に活用します。 |
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労働災害の発生を防止するため、安全な作業手順の明示、安全通路の確保、昇降台等の拡充を講じます。 |
責任ある鉱物調達方針
世界で取引されている鉱物資源の中には、採掘地や製錬所などの加工先において、武装勢力の関与や深刻な人権侵害、環境破壊が指摘されるものがあります。
東邦チタニウムグループは、すず・タンタル・タングステン・金・コバルト・マイカを対象として、紛争地域及び高リスク地域(CAHRAs)におけるOECD Annex Ⅱリスク(①鉱物の採掘、輸送、取引に関連した人権侵害、②非政府武装集団に対する直接的または間接的支援、③公的または民間の保安隊による不法行為、④贈収賄および鉱物原産地の詐称、⑤資金洗浄、⑥政府への税金、手数料、採掘権料の未払い)のある鉱物を調達・使用しないことを基本方針とし、調達に際し上記リスクの有無を確認します。
万一サプライチェーン上でリスクが見つかった場合は、是正処置を行います。
この方針を遵守するため、お取引先様には当社グループの考えをご理解いただくとともに、責任ある鉱物調達に取り組んでいただくよう要請します。また、こうした取り組みについて、すべてのステークホルダーに対し、適切な情報開示を行います。
東邦チタニウムグループCSR調達方針
当社グループは、法令、社会規範等の遵守、人権、環境に配慮することなどについて、サプライチェーン全体における社会的責任を果たすため、「東邦チタニウムグループCSR調達方針」を定め、全世界のお取引先様への遵守要請と当該方針への理解と協力を求めています。
CSR調査
当社グループは、2022年度からグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)のサプライチェーン分科会発行の「CSR調達セルフ・アセスメント質問表」を用い、各事業で取引高影響度が高い位置付の主要サプライヤーと、新規サプライヤーを対象に調査活動を開始しています。
「CSR調達セルフ・アセスメント質問表」は、コーポレートガバナンス、人権、労働、環境、公正な企業活動、品質・安全性、情報セキュリティ、サプライチェーン及び地域社会との共生の9項目で構成されており、調査対象であるサプライヤーからの結果に基づき、当社グループの定める基準を満たしているかを確認しており、必要に応じてヒアリングも行っています。
また、当該調査に加え主要サプライヤーに対しては、毎年定期監査を実施しており、CSRのレベル向上につなげています。
尚、当社グループは、環境負荷や人権、労働面に問題がある、或いは問題の可能性があると判断した高リスクサプライヤーからの調達実績はなく、今後も調達しません。
CSR調査に基づく環境負荷低減の確認
当社グループでは、「CSR調達セルフ・アセスメント質問表」の回答結果に基づき、対象サプライヤーによるCO2排出量の削減、廃棄物の排出量削減及び電力、水、エネルギー使用量の削減などの取り組みを確認し、サプライチェーン全体としての環境負荷の低減を図っています。
地域社会の皆様とともに
社会貢献活動の取組み
当社グループでは、各事業所において、地域社会の一員として皆様との調和を図りながら、企業市民として、地域の活性化や将来を担う世代への支援など、以下の点に重点をおいて取り組んでいます。
地域社会への貢献
各事業所のある地域を中心に、文化・スポーツ支援活動や地域交流などを行っており、これらの活動によって地域社会との共存・共生に貢献するとともに、当社のプレゼンスの向上にもつながります。
次世代育成支援
各事業所のある地域の子どもたちに対して、工場見学会や出張授業などを行っており、これらの活動によって科学への知識に関する興味を高めることに貢献し、従業員のコミュニケーション能力向上に加え、当社グループの知名度を高めることにも寄与しています。
現地採用及び現地調達
当社は地域社会とともに持続的に成長を続けるため、各事業所での現地採用を積極的に行っています。また、資材や物品等についても現地調達化を積極的に進め、現地の経済活動の促進を図っています。
従業員とともに
当社グループでは、社員一人ひとりの個性を尊重し、能力の開発に努めるとともに、魅力ある職場環境を実現するために、仕事と生活の両立支援や女性活躍推進などの人事諸制度や当社の未来を切り開く人材を積極的に育成する施策を実施しています。
また、管理職も含めた総労働時間削減(時間外労働削減)を促進し、適切な総労働時間を把握・管理するための仕組みを構築しています。
働きがいと活気ある職場づくりの実現に向けて
当社グループでは、幅広い働き方を柔軟に選択できる、さまざまな制度を導入しています。育児休業制度、介護休業制度を整備し、従業員が家庭と仕事を両立することができるようにするとともに、フレックスタイム制度、半日有給休暇制度、病気等に備えた積立年休制度などを用意。従業員一人ひとりのライフイベント・ライフステージに応じて、フレキシブルに働くことをサポートしています。
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画について
当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下、「女性活躍推進法」)に基づく、一般事業主行動計画を策定いたしました。
行動計画(91KB)
公表数値(75KB)
併せて、次世代育成の支援に努めてまいります。
労働者の男女の賃金の差異
労働者の男女の賃金の差異(%) (注1) | ||
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全労働者 | 正規雇用労働者 | パート・有期労働者 |
70.7% | 76.4% | 34.5% |
男性の育児休業取得率
当社は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成 3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出しました。
- 男性の育児休業取得率
- 31.1%(2023年度実績)
シニア社員の活躍
当社は2023年4月より、豊富な職務経験や専門知識を有するシニア社員に60歳以降も高いモチベーションのもと活躍してもらうことを目的に、定年年齢をこれまでの60歳から65歳に延長しました。これまで以上にシニア社員の健康や体力面に配慮し、安心して長く働き続けることができる環境を整備してまいります。
人材の育成と活用
当社グループは、当社の中長期経営戦略の基本方針を構成する「人材基盤」の強化、確立を目的として、中長期人材育成計画を策定しており、人財こそが事業運営そのものの源泉であると考えております。高い技術力の伝承、習得を目的とした現場力向上教育やその他知識、意識のボトムアップを企図した個別テーマ教育に加え、将来の当社事業を担う、新規高校卒・大学(院)卒社員に対して指導員を指名し、個々にカスタムメイドの指導育成計画を作成し、計画的な人材育成に取り組んでいます。併せて、役職に応じて必要な能力・知識を修得するための集合教育や「グローバル人材」、「変革人材」を早期に育成するための短期国外留学制度や選抜教育等の研修を実施しています。また自己啓発を通じた従業員一人一人のスキルアップを目的として各種プログラムを用意しています。
長時間労働削減に対する取組み
当社グループは、労働基準法に基づいた労働時間、休憩、休日および休暇等に関する規則を人事関係規程に定めています。長時間労働による健康障害防止のため、会社は長時間労働を行う従業員に対し産業医面談を実施するとともに、産業医は従業員および会社に対して助言指導を行います。
従業員および会社はこれを遵守し、適正な総労働時間管理の徹底と長時間労働を回避するよう、従業員の時間外労働時間の状況を毎月管理するとともに、長時間労働者が発生した職場の管理者に注意喚起を行なっています。
人権尊重・ハラスメントの防止
当社グループは、国際連合の「ビジネスと人権に関する国連(UN)の指導原則」に沿って、人権尊重の取り組みを推進していきます。また、わたしたちは「国際人権章典」および国際労働機関(ILO)の「労働の基本原則および権利に関する宣言」に記された人権を最低限のものと理解し、差別の禁止、児童労働・強制労働の禁止、労働者の権利の尊重、各国の法令に基づき最低賃金・生活賃金を上回る適切な賃金を支払います。
企業倫理規範においては、従業員相互が互いに人権を尊重する旨を定め、不当な差別のないセクシャルハラスメント・パワーハラスメントといった、周囲への嫌がらせや同僚を不快にするような行為・言動を禁ずるとともに、セクシャルハラスメント防止規定を制定し、予防・解決に向けた取り組みを実施しています。ハラスメント行為をはじめとする人権侵害行為や企業倫理上の問題に関する相談は、社内窓口に加えて社外窓口(顧問弁護士)に行うことも可能です。
また、様々なステークホルダーの人権を考慮しつつ、日々の業務に取り組む重要性の認識を深めるために全社員に対し人権に関する研修を実施しています。
2022年度は人権侵害に該当する事案はありませんでした。
労働問題に関する取組み
「児童労働・強制労働の防止」
当社グループでは、児童労働・強制労働はこれまで発生していません。また、今後も児童労働・強制労働が発生しないように各事業所では法令を遵守し、定期的にモニタリングを行っています。
「従業員の代表(労働組合)が経営層と対話できる仕組み」
当社では、労働組合と経営層との対話を月1回程度実施しており、適正な労働環境・労働条件の実現に向け、労使一体となった取り組みを行っています。
労働慣行に関して
当社グループでは、各種法令に則り、「企業倫理規範」で人権を尊重し、差別・ハラスメントを行わないことなどを規定しています。また、各種ハラスメント防止のために、ハラスメント研修や社内・社外への相談窓口を開設するなどの取り組みを行っています。なお、当社は法定最低賃金を遵守し、同一資格・同一職務レベルにおいてジェンダー間で統一された賃金体系を適用しています。
2022年度は労務上の不正など、労働基準違反に該当する事案はありません。
安全で働きやすい職場環境
労働安全衛生の取り組み
当社グループでは、安全を最優先するという基本方針の下、快適な職場環境の確保と労働災害ゼロを達成していくためにさまざまな活動に取り組んでいます。(具体的には、災害年千人率※「休業4日以上」について2023年の目標はゼロ)
労働安全衛生に関する取り組み内容は、執行役員会及び取締役会で年1回以上報告しています。また、全従業員が常に健康な状態を維持し、能力を最大限発揮して業務に当たることを経営上の重要課題と考えており、当社代表取締役の山尾康二が責任者となって、従業員の健康に関する様々な対策を実施しています。
現行作業や設備に加え、新規・変更案件についてもリスク評価を行い、その結果に基づいて災害を招くリスクが高い設備や作業を特定し、安全対策を講じています。
全社安全衛生委員会では、安全や衛生、健康におけるリスクをはじめ、災害対策の進捗状況などを会社の安全衛生担当役員を委員長として、労働組合の代表者と定期的に議論を行っています。なお、各事業所においても経営層と労働組合や各職場の代表者も参加する安全衛生委員会において、安全衛生等について議論を行い、労使の対話を通じて安全で働きやすい職場環境の確保に努めています。
※年千人率とは、労働者1,000人あたり1年間に発生する死傷者数を示すもので、次式で表される。
年千人率 = | 1年間の死傷者数 | × 1,000 |
1年間の平均労働者数 |
安全衛生基本方針
私たちは、働く人の安全と健康が企業活動の基盤であり、安全はすべてに優先するとの認識の下、東邦チタニウムグループのすべての事業領域で、安全・安心かつ健康的に働ける快適で魅力ある職場を全員参加で実現します。
※本方針は構内業者(構内で業務を行う全ての請負業者、委託業者)にも適用されます。
1. コンプライアンス
安全衛生関連法令を遵守するとともに、必要な自主基準を設定して厳格に管理・遵守します。
2. 継続的改善
労働安全衛生マネジメントシステムを適切に運用し、継続的な改善に努め、安全衛生目標を達成します。
3. 人材育成
積極的な情報提供と教育を行い、自ら考え行動する人材の育成と安全文化の醸成を図ります。
4. リスクの排除
全ての職場において、リスクアセスメントによる危険源や有害性要因の抽出とそれらの低減・排除に取り組み、永続的な災害ゼロを目指します。
5. 健康増進
働く人の健康維持及び疾病予防に関わる施策の推進により、心と身体の健康維持・増進を図ります。
6. コミュニケーション
働く人との協議(対話)を推進し、良好なコミュニケーションを図り、快適な職場環境を確保します。
代表取締役社長山尾 康二
労働安全衛生マネジメントの
国際規格「1S045001」日本産業規格「JISQ45100」認証取得
当社グループは、ISO45001、JISQ45100の認証を取得しており、労働安全衛生の改善に積極的に取り組んでいます。今後はこの取り組みをさらに推進し、他工場においても認証取得を目指してまいります。
また、労働安全衛生マネジメントを運用する事業拠点は、8拠点であり(当社6拠点、トーホーテック、東邦マテリアル)、認証を取得した事業拠点は茅ヶ崎工場、若松工場、八幡工場の3拠点で取得率は連結で38%です。
ISO45001:2018、JISQ45100:2018
■茅ヶ崎工場
【認証範囲】
四塩化チタン、スポンジチタン、高純度チタン(スポンジ、インゴット、ビレット)、チタンインゴット、高純度酸化チタン、プロピレン重合用触媒、超微粉ニッケル、塩化マグネシウム、三塩化チタン水溶液及び四塩化チタン水溶液の設計・開発、製造及び新製品、新規事業の開発・事業化並びに受託加工
■若松工場
【認証範囲】
スポンジチタン、超微粉ニッケル
■八幡工場
【認証範囲】
チタンインゴットの製造及び受託加工
従業員の健康管理
当社グループでは、従業員の健康維持・管理を支援するため、定期健康診断を実施しています。また、安全衛生法などの法令に基づき、特定作業に従事する従業員対象の特殊健康診断については該当者が受診し、一次予防対策に取り組んでいます。加えて、メタボリック症候群や生活習慣病予防のセミナーを開催するなど、従業員の健康意識を向上させる取り組みを実施しています。
健康管理においては、メンタルヘルスの取り組みも重要です。メンタルヘルス疾患の予防と早期発見のため、従業員本人がストレスに気づいて対応する「セルフケア」と、マネジャーによる職場環境改善や個別相談の実施などの「ライフケア」の双方から施策を講じています。さらに、メンタル専門医、臨床心理士によるカウンセリング、事業所単位でのメンタルヘルスセミナーや、ストレスチェックなども適宜実施しています。